「CCRCは若い世代のためにつくる」というのが本音

CCRCは社会インフラ

私がCCRCになぜ取り組んでいるかというと、本音を言えば、いろんな意味での既存価値観を破壊する社会インフラになり得るから、です。ちょっと抽象的ですが、もちろんシニアが安心して暮らせるコミュニティですから、シニアのためであるのは間違いないのですが、地域や若い世代にフォーカスしながら社会インフラとして位置づけるといろんな可能性が見えてきます。

昨日は「Time in not money」という記事を書きましたが、今の日本に必要なのは「誰かの時間」です。介護が必要な人はもちろんのこと、子育てに一所懸命なシングルマザーや共働き世帯、地域を良くしたいとコミュニティビジネスやソーシャルビジネスを志す若い人、いろんな研究にいそしむ学生、学費に苦労しながらもなんとか自分の人生を切り開こうとする苦学生、障がいを持つお子さんや、引きこもりの子をもつ親御さん。

これらの人たちに必要なのは、「お金」ではなく「誰かの時間」です。そして必要な空間や設備をシニアの持っている資産を有効活用して、若い世代や地域のためにインフラとして整えていく。

自分たちの安心や生きがいづくりに最適で、かつ、若い世代や地域のためになる社会インフラ。これが私たちが考えるCCRCです。共にプロデューサーとして活躍されている、NPO法人食の風の田崎さんや琉球大学の荒川先生、社団法人66Love協会の根本さんと、どのようにこれらの接点を楽しくプロデュースするか?という話で盛り上がります。シニアの持つ「資産」と「時間」を、この日本に残されている豊かなリソースを、それを必要とし、志を持つ人たちが有効活用できる出会いを創出していく。これがCCRCプロデューサーの果たすべき役割です。このことが結果としてシニアの暮らしを安心かつ豊かにしていきます。(入居者だけではなく、地域のシニアも)

「共感」と「受容」と「多様性」のインフラ

CCRCは、シニアと若い世代が手を取り合い、「共感」「受容」「多様性」を日本にもたらすインフラです。「脱・高度成長期の価値観」と言ってもいいです。私は1971年生まれなので、高度成長期の恩恵を受けて育った世代ですので、高度成長期とその時代をつくってきてくださった先輩達には感謝しかないのですが、これからの日本でこの価値観を引きづってしまうのは、弊害が多いように思います。

高度経済成長期の価値観は、「集中・切り捨て」「個別化」「画一化」。これらの価値観がある意味「豊かさ」を実現してきましたが、これからはまったく別の価値観が「豊かさ」をもたらすことになります。

「儲かること」ではなくて、「共感できること」にシニアと若い世代が集い力を合わせる、移住者と地域の住民が集い力を合わせる、「対話」をとおしてお互いの立場や価値観を尊重し「受容」する、「少数派」であっても排除されることなく、圧力を受けることなく、同じ重みをもって存在がちゃんと認められる。

理想はルノアールではなく、ピカソの絵

なので私たちが理想とするCCRCはピカソの絵です。なんか不細工な感じ。とてもじゃないけど、ルノアールのようにビューティフル!ではない。これはハードのデザインという意味ではないのだけれど、うまく伝えるのが難しい(笑)。

いろいろな視点で見えている世界が一つのキャンバスに共存しているピカソの絵。同じように、いろいろな価値観や多様性を持った人たちが絶妙なバランスでCCRCを通じて共存していること。このことが理想です。

ハードの図面をバーッと書いてできるわけではなく、プロジェクトがスタートした段階から開設、開設以降、ず~っと日々、何百、何千、何万もの「対話」というデッサンを積み重ねて、CCRCをつくっていく。

言い方を変えれば、それらの「対話」無くしては、CCRCをつくっていくことはできない、と言えます。

私はどちらかというと無口な方なので(ほんとか?)、これからも一生懸命に言葉を紡いでいきたいと思います。

Carpe diem!

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