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新型コロナウィルスによって、私たちの暮らしの在り方そのものや、価値観における大きなシフトチェンジ、方向転換を迫られている気がします。

多くの方もそうだと思いますが、私もこの1ヶ月、これから何をどうすべきか、ずっと考え続けています。

「自分が創ってきたシニアの住まいは安全か?これからのwithコロナ時代にマッチしたものだったろうか?」
「マッチするのであれば、それはどこか?」
「マッチしないのであれば、そこは価値を損なわずに改善可能か?」

人が動けなくなる時代

人と人とが集うことが困難になる時代

今まで私は、「人とのつながり」を重要な価値として住まいをつくってきました。特に重要視しているのは、「ローカル」で「リアル」な人とのつながりです。

「ウィルス」という存在によって、この部分は、「価値」から一転して、「命を脅かすリスク」になってしまいました。

シニアの住まいにおける、新型コロナビフォーアフターで言うとこんな対比になるでしょうか?

都市部が便利である ⇒ 見ず知らずの人との接触が多い都市部はリスク
公共交通機関が充実しているところが良い ⇒ 車で移動が安全・安心
都市部が文化など刺激が充実 ⇒ 家にじっとしていることしかない
地方は自然しかない ⇒ 食べ物が手に入りやすい
地方は寂しい ⇒ ソーシャルディスタンスが自然と取れる

などなど。
この新型コロナが5月頃にでも収束(終息)するのであれば、まだビフォーコロナ時代に戻れそうですが、難しそうです。

今まで、「生産性」や「効率性」、「利便性」を追求し続けて、経済成長というスケール、力学に導かれて、人が密集する「高密度」の空間をただひたすらに人類はつくってきたわけですが、たった2ヶ月程度で、その「高密度」であることが命のリスクを背負うことになるとは。
これは相当のパラダイムシフトが迫られることになりそうです。

これからのwithコロナの時代においては、「この人は安心」という何かの「しるし」でクレジットされていることや、ある一定の空間範囲で安心が担保された中でしか人の移動や集いは難しそうです。

そうなると「コミューン」に行きついてしまいそうだけど、それもちょっと違和感。過去に渡しがプロジェクトに携わった「ゆいま~る那須(キャッチ写真)」のアレンジをすることで、withコロナ時代のシニアの住まいをつくることができそうです。

・集まって住むけれども、密度の高い集合住宅ではない。独立性の高い住戸が連なっていて、どの住戸も最低3面解放で通気性が高いこと。
・共に食事をしたり、集うスペースは、ソーシャルディスタンスを取れるくらいのゆとりを持った計画とすること。
・共用スペースにおいては、天井を高くし、体積を高く保つ一方、空気の流れを上部から下部へ流しながら空気洗浄を行う設備や排気を行うこと。
・通常はゲストルーム活用するが、感染者が出た場合の住戸を10%~20%持つこと。
・住戸にはスマートスピーカーは必須で、コミュニティ内において、キャッシュレスの実施と遠隔診療などテクノロジーの進みを常にキャッチアップしていくこと。※ドアノブなども極力触らないオートドアやキーレス
・ある程度の自給自足体制を整えておくこと。
・屋外で楽しめる環境を整えておくこと。
 ソーシャルディスタンスを保ったオープンカフェや映画、遊歩道、動物等

これらのことをある程度実施できれば、ずっと家に引きこもることなく、コミューンとしても孤立することなく、ある程度リスクを背負った上で暮らしを営むことができそうです。
これらのことはちょっと都市部では難しそうです。(土地が無いので)

まだまだ考えなければならないことが多くありますが、スピードを上げて新たな住まいの在り方を模索し、実現していこうと思います。

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佐藤順一郎 オカゲサマ@伴走者

あなたがいるから、(おかげさまで)私がいる。 「横並びのかかわり」を研究しながら、いろいろなプロジェクトに首を突っ込んだり、突っ込まなかったりしています。

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