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新型コロナが猛威を振るっています。致死率は高くないと言われるものの、本当に厄介なウィルスです。シニアが重篤化しやすいこと、感染力が高いことから医療崩壊を起こしやすく、社会のありようによっては死亡率が急激に上昇してしまいます。

致死率はウィルスの強さに左右されますが、死亡率は社会の強さに左右されるもので、全くの別物です。

現在の日本では高齢者人口の50%以上が高齢者単身か高齢者のみ世帯です。シニアが重篤化しやすいため、家族でもかなり慎重に距離感を保っている方が多いと思います。(私もそうです。)

阪神淡路大震災、東日本大震災、そして今回の新型コロナ。こういう災害級の非常時にはシニアが孤立し、その暮らしの脆弱性が浮き彫りになります。
海外でも、スーパーの「シニア専用時間」を設けるなどさまざまな工夫がなされていますが、ロックダウンになると益々ウィルスの影響というよりも、「孤立」の影響の方が暮らしにダメージを与えていきます。

運動不足により足腰が弱る、コミュニケーションが減り認知機能に影響がでる、取得する情報に限界が出る、買い物もままならない、などです。
ロックダウン中のフランスでは外出するときは、許可証をウェブから自分でダウンロードしプリントアウトするなどのシステムが採用されていますが、若い人はなんてことはなくても、ハードルが高いシニアの方も多いはずです。このような社会危機においてテクノロジーはとても強力なツールになりますが、使える人と使えない人の格差は大きく、生存能力にまで影響を及ぼします。

こういうときに、シニア同士でも、隣に住む若い子育て世帯でも、ちょっとでも支えあえる関係があると本当に心強いです。セーフティーネットは買い占めではなく、「困ったときに、手を差し伸べてくれる関係性」だとニュースを見ていて日々感じています。こういう事態を想定して、いままでもシニア向けの住宅をつくってきましたが、もっと早く、もっとたくさんの住宅をつくってこれればと、後悔がよぎります。。。

最後に、医療従事者のみなさん、介護従事者のみなさん、本当にありがとうございます。私も友人に医療従事者、介護従事者は多いですが、現場での尽力を聞くにつけ、本当に奮闘していただいていると感じています。ありがとうございます。

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佐藤順一郎 オカゲサマ@伴走者

あなたがいるから、(おかげさまで)私がいる。 「横並びのかかわり」を研究しながら、いろいろなプロジェクトに首を突っ込んだり、突っ込まなかったりしています。

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